本の紹介
日本社会については典型的なイメージがさまざまに流布されてきましたが、『ぎりぎり』は、そのイメージの表現ゲームです。明治の開国以降、1世紀以上にわたって日本は「異国」として捉えられ、レッテルに次ぐレッテルを貼られてきました。毎日近所の神社に通って悔い改める老いたヤクザや、耳をつんざくパチンコ屋で倒れたギャンブラー、歌舞伎を彷彿とさせるヒステリックなポーズをとる女子中学生たち......。
写真には、ニコラ・ボワイエとアガト・パルマンティエによる文章が添えられています。
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著者自身による略歴
ニコラ・ボワイエ
大企業の財務アナリストや模型作りのプロジェクトマネージャーなど、必ずしも輝かしいとは言えない仕事をいくつか経験した後、まだ人々が写真を恋しく思っていた時代にエコール・デ・ゴブランに入学。その後、ハッセルブラッドで2年間のルポルタージュに従事したものの、毎月30日間は経済的に厳しい状況だった。
イメージを扱うことを学んだ彼は、とうとう立ち上がる理由を見つけ、2005年から2014年までアートディレクターを務め、時には誰も見ていない3秒のCMを何日もかけて制作するなどした。
2016年にフォトジャーナリズムに復帰したが、カイロの地下鉄で間違って女性用車両に入ってしまった以外、居心地の良い場所から出ることはなかった。2019年には、ホンジュラスがワールドカップで優勝したかのような正統ある確信を持って、ソニーワールドフォトグラフィアワードという賭けに挑み、そして勝つ。2020年にはもう一つブラフをかました。ロジェ・ピック賞の特別賞の受賞だ。だからといって独身を貫くわけではない。
以来、彼は都会の風景を歩き回り、しばしば「自分は一体ここで何をしているのだろう」と考えるようになった。
アガト・パルマンティエ。
東京に住みフランス語を教え、また非常に注意深く時間を費消している。並行・隣接する分野で成功した作家。2作の年代記集『Contre-culture confiture(カウンターカルチャー・ジャム)』と『Pourquoi Tôkyô ?(どうして東京?)』と処女小説『Calme comme une bombe(爆弾の如く静かに)』を上梓。
彼女は、辛抱強くまた時間をかけて、自分の(精神的な)富と名声を確保するため2作目の小説を書いている(SNSへ1、2回投稿する時間があって、もしも時が来て更新するのを忘れなければ)。
本の詳細
判型 22x29cm
頁数 264頁 - 写真102枚
表紙 キャンバス地
言語 フランス語-英語のバイリンガル
ISBN : 978-2-36510-089-2
出版 Éditions de Juillet x Hatje Cantz
価格 35 €